ルブラン 辛口コラム

脱酸素剤・品質保持剤と品数の関係

脱酸素剤
酸化する事により、袋の中の酸素を吸収し、商品を長持ちさせる物
品質保持剤
アルコールなどの殺菌により、商品を長持ちさせる物

○脱酸素剤・品質保持剤と品数の関係
カステラや半生製品などを買うと、袋の中に小さな四角いものが入っていることがあります。
多くの人たちは、あまり気にせずに捨ててしまいがちですが、
それは、脱酸素剤・品質保持剤などと書かれている物です。

最近では、和洋菓子、専門店、高級店やお土産店などを問わず、沢山使われています。
個袋の中に小さい物が、一つ一つ入っている物も多くなりました。
袋の中の酸素を吸収(脱酸素)して、細菌の繁殖を防ぎ、酸化防止もできるというものです。

菓子店にとって、一番の苦情は、カビの発生による苦情です。
しかしこの問題は、脱酸素剤を使う事によって、非常に少なくなりました。
常温のまま放置しても、カビが出てこないからです。

これにより、販売方法も大きく変りました。
カラフルなリボンやセロハンでパッケージした商品をテーブルの上に並べたり、
半生製品を個袋に入れ、多種類販売するような洋菓子店が増えてきました。
一見カラフルできれいですが、これは脱酸素剤等の使用により、できる事です。

しかし裏を返して言えば、脱酸素剤等の入っている物は、いつ製造したか判らないと言う事です。
1ヶ月前、2ヶ月前、それ以前の物かもしれません。
科学的に考えれば、カビが生えない、酸化しないのですから、何ヶ月前でも問題無いと言う事です。
恐ろしくなります。

そしてまた品質表示が変わり、以前の製造年月日から賞味期限に変わりました。
製造年月日の場合は、製造した日にちなので、変えることは違法になります。
しかし賞味期限の場合は、日付けは製造者の任意で決める事になっているので、
製造者の考えやお店によって、いろいろな違いが出てきます。
特に脱酸素剤等を使用している場合は、様々な期限の付け方があると思います。

例えば、一度に大量に製造し、日付けを少しずつずらす方法や、長めの日付けにしたりする方法です。
脱酸素剤等を使用していれば可能ですし、内部の事なので、お客様には、わかりません。
また違法でも有りません。
品質表示変更や脱酸素剤等は、製造者にとって、有りがたい事です。

では脱酸素剤等を使用しない場合を考えて見ましょう。
商品の品質を保つ為に、まず温度管理が必要です。
低温で保存をしたり12〜16度の保管庫に保存しなければなりません。
また商品により、保管の仕方や期間が違いますので、キメ細かな管理が必要です。
その為に、設備や管理する事にコストが掛かります。
それが売値が高くなる事の原因の一つにもなってます。
       「美味しさ」の点から考えますと、賛否両論、色々な考え方があります。
製造日からの日にちが同じならば、むしろ入れた方がいいと言う人、
美味しさはほとんど変らないと言う人。
確かに製品は、食べ頃を過ぎてからは、劣化していきます。
入れた方がいい商品もあるとは思いますが、私がいつも感じる事は、
脱酸素剤等を入れたお菓子は、なぜか油っぽく、どの商品を食べても単一的な味がし、
風味というか美味しさがないように思います。
これは私が感じる事であり、科学的に調べたわけではありませんが、いつも、そう思います。

美味しさとは、いったい何でしょうか?

最近のサービス業の流れとして、コンビニなどのように、多品種で、
お客様が自分で手にとって選べると言う時代の流れが有ります。
しかし他方では、イタリアから発信されている「スローフード」の様な考え方も始まって来ています。
出来るだけ美味しい物を提供すると言う本来の形を日本でも考え直して行かなければなりません。
ルブランも食べ物を販売する本来の形を忘れず、また一人よがりにならずに、
お客様に喜んでいただけるような店作りをこれからもして行きたいと思っております。

なお、ルブランでは、どうしてもカビやすい一部の商品を除き、
脱酸素剤や品質保持剤の使用は控えております。

02.05.15

Patisserie Francais "Leblanc" Senba-chou,Mito...Please click here for more information in English.